ハテン
2008年10月17日発売
定価:1,540円(税込み)
ISBN 978-4-334-03477-1
光文社新書
判型:新書判ソフト
破天インド仏教徒の頂点に立つ日本人
佐々井秀嶺――40年間、一度も日本に帰らず、灼熱の大地・インドで仏教復興運動に命を捧げる僧侶がいる。今日、佐々井は全インドにちらばる仏教徒のみならず、その名を全インドに広く知られ、〝不可触民解放の父・アンベードカル〟の遺志を継ぐ大指導者として、ラジヴ・ガンディー以後、歴代大統領、首相たちで知らぬ者のない〝荒法師〟である。異国に生き、その地の何百万、何千万という民衆にかくも慕われ、その魂に溶け入った日本人がかつて存在しただろうか? 女に悩み、〝人間失格者〟と自らに烙印を押してきた、悩み尽きない数奇にして波瀾万丈の彼の人生は、日本の民衆とインドの民衆が織りなす壮大なドラマである。
目次
第1部 人間失格、そして出家
第2部 インドへ
第3部 永遠の求道
著者紹介
山際素男(やまぎわもとお)
1929年三重県生まれ。法政大学国文科卒業。インド国立パトナ大学、ビスババラティ大学に留学。98年、古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』の翻訳で第34回日本翻訳出版文化賞受賞。著訳書に『不可触民』『不可触民の道』(以上、光文社知恵の森文庫)、『不可触民と現代インド』『マハーバーラタ』『ブッダとそのダンマ』『アンベードカルの生涯』『チベット問題』(以上、光文社新書)、『ダライ・ラマ自伝』(文春文庫)、『中国はいかにチベットを侵略したか』(講談社インターナショナル)などがある。