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ソレデモセカイハブンガクデデキテイル
2015年3月17日発売
定価:1,870円(税込み)
ISBN 978-4-334-97815-0
ノンフィクション、学芸
判型:四六判ソフト
それでも世界は文学でできている対話で学ぶ<世界文学>連続講義3
翻訳者・文芸評論家としても活躍する東京大学・沼野充義教授と、最前線で表現活動を行う作家・学者たちが「新しい世界文学」について熱く語り合う、好評対談集・第3弾!今回は、いま世界文学として日本文学は何を描きうるのか、また、日本文学は翻訳を介して世界にどのように読まれているのか、といったテーマを議論する。
目次
はじめに
【小説家・詩人編】
1 いま、あらためて考える――「文学」とは何なのか
加賀乙彦×沼野充義
大河小説に表出された、「私」と「日本」の戦後社会
2 詩の翻訳は可能か
谷川俊太郎×田原×沼野充義
中国の視点で見る谷川俊太郎の詩
3 私を「世界文学」に連れてって
辻原登×沼野充義
パスティーシュ的小説私論
【文学における異言語の味編】
4 驚くべき日本語、素晴らしきロシア語
―視線は地平をこえて―
ロジャー・パルバース×沼野充義
わたしがアメリカ人をやめた理由
5 「言葉を疑う、言葉でたたかう」
アーサー・ビナード×沼野充義
詩人としての私の日本語
あとがきに代えて
著者紹介
沼野充義(ぬまのみつよし)
1954年、東京都生まれ。文芸評論家。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授(現代文芸論・スラヴ語スラヴ文学研究室)。東京大学教養学部教養学科卒業、同大学大学院人文科学研究科、ハーヴァード大学大学院に学ぶ。専門はロシア・ポーランド文学。著者に『屋根の上のバイリンガル』、『W文学の世紀へ』、『徹夜の塊 亡命文学論』(サントリー学芸賞受賞)、『世界は文学でできている』『やっぱり世界は文学でできている』(編著)など。訳書にシンボルスカ『終わりと始まり』、レム『ソラリス』『完全な真空』、ブロツキイ『私人』、ナボコフ『賜物』、チェーホフ『かもめ』『新訳 チェーホフ短篇集』など。日本文学の海外への紹介にも意欲的に取り組んでいる。