ウチュウハムゲンカユウゲンカ
2019年11月20日発売
定価:880円(税込み)
ISBN 978-4-334-04445-9
光文社新書
判型:新書判ソフト
宇宙は無限か有限か
私たちのまわりには空間が四方八方に広がっています。少なくとも、見た目にはどこまでも果てしなく続いているように思われます。果たしてこの空間は無限に続いているのでしょうか、それとも、十分に大きいだけで実際には有限に途切れているのでしょうか。(中略)
結論から言えば、宇宙が無限なのかどうかというのは、現代の科学では答えの出ていない未解決問題です。(中略)でも、わかっていない問題について、それがどのようにわかっていないのかを知ることは、実はとても面白いものです。わかっている問題なら、その答えを聞けばそれで終わりです。しかし、わかっていない問題を考えることは、宇宙の神秘へ近づいていく過程そのものです。 (「まえがき」より)
目次
まえがき
第1章 気が遠くなる大きさ
第2章 無限に続く宇宙とは
第3章 時空間は曲がっている
第4章 空間曲率の測り方
第5章 バリオン音響振動と空間曲率
第6章 有限に閉じた宇宙
第7章 無限大を手なずける
第8章 もし宇宙が無限だったら
第9章 有限と無限のはざま
第10章 情報の宇宙
あとがき
参考文献
著者紹介
松原隆彦(まつばらたかひこ)
1966年長野県生まれ。高エネルギー加速器研究機構(KEK)素粒子原子核研究所・教授。京都大学理学部卒業。広島大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。東京大学大学院理学系研究科、ジョンズホプキンス大学物理天文学科、名古屋大学大学院理学研究科などを経て現職。井上科学振興財団・井上研究奨励賞および日本天文学会・林忠四郎賞などを受賞。著書に『宇宙に外側はあるか』『宇宙はどうして始まったのか』『目に見える世界は幻想か?』(以上、光文社新書)、『現代宇宙論』『宇宙論の物理(上・下)』(以上、東京大学出版会)、『大規模構造の宇宙論』(共立出版)、『私たちは時空を超えられるか』(サイエンス・アイ新書)などがある。