デンツウトフィファ
2016年2月18日発売
定価:880円(税込み)
ISBN 978-4-334-03903-5
光文社新書
判型:新書判ソフト
電通とFIFAサッカーに群がる男たち
今回のFIFA摘発の一つのきっかけは、欧州のジャーナリストたちのしぶとい調査報道だった。ただ、彼らの報道の根底には、サッカーは西欧州が仕切るべき世界であり、それ以外の人間に主導権を握られるのは我慢できないという“西欧州中心主義”ともいうべき思想が見え隠れしているようにも思えた。(本文より)
ワールドカップ開催、それにともない巨大化するスポンサーと放映権にまつわるカネ――。70年代半ばまでヨーロッパ中心だったサッカー界を大きく成長させ、そして腐敗させたアベランジェとブラッターというFIFAのドン。その背景には、日本の総合広告代理店・電通の影があった。世界のサッカーを“仕切る”のは誰なのか?巨大化するサッカーとカネの関係にメスを入れる、ノンフィクション作家・田崎健太の意欲作。
目次
第一章 ペレを日本に呼んだ男
第二章 現金入りの封筒
第三章 契約解除通告
第四章 兄弟
第五章 日本か、韓国か
第六章 全員悪人
著者紹介
田崎健太(たざきけんた)
ノンフィクション作家。1968年京都府生まれ。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。「週刊ポスト」編集部などを経て、1999年末に退社。スポーツ、政治、旅などさまざまなテーマのノンフィクション作品を発表。多数の証言を元にプロレス界に迫った『真説・長州力 1951‐2015』(集英社インターナショナル)、自ら命を絶った元メジャーリーガーを追った『球童 伊良部秀輝伝』(講談社、ミズノスポーツライター賞優秀賞)、名優と昭和の映画界を描いた『偶然完全 勝新太郎伝』(講談社+α文庫)など著書多数。早稲田大学スポーツ産業研究所招聘研究員。