ローカルシコウノジダイ
2015年11月17日発売
定価:814円(税込み)
ISBN 978-4-334-03891-5
光文社新書
判型:新書判ソフト
ローカル志向の時代働き方、産業、経済を考えるヒント
豊かさが示すところは時代によって変わる。いま、価値を持ち始めているのは、人とのゆるやかなつながりや安心感など、貨幣的価値に還元できないもの。そして、これまでとは異なるライフスタイル、価値観、仕事、帰属意識が生み出されつつある。
都市と農村のフラット化、新たなスタイルの自営業、進化する都市のものづくり、地場産業、地域経営、クラウドファンディングetc.
いま、日本社会の底流で何が起きているのか――。現在の「ローカル志向」を解き明かすために、「地域」をベースにして、経済や消費、産業の領域から個人と社会の方向性について考える。
目次
まえがき
第1章 場所のフラット化
1-1 古くて新しい商店街
1-2 消費社会の変容と働き方の変化
第2章 「新たな自営」とローカル性の深まり
2-1 古くて新しい自営業
2-2 自営の人びとが集う場
2-3 経済性と互酬性のはざまで
第3章 進化する都市のものづくり
3-1 中小企業の連携の深まり
3-2 新たな協業のかたち
第4章 変わる地場産業とまちづくり
4-1 デザイン力を高める地場産業
4-2 ものづくりとまちづくり
4-3 外部者からみえる地域像
第5章 センスが問われる地域経営
5-1 小さなまちの地域産業政策
5-2 「価値創造」の場としての地域
5-3 「共感」を価値化する社会的投資
終 章 失われた20年と個人主義の時代
あとがき
著者紹介
松永桂子(まつながけいこ)
1975年京都市生まれ。大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授。同大学院経済学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(経済学)。日本学術振興会特別研究員、島根県立大学准教授などを経て現職。専門は地域産業論、地域社会経済。現場でのヒアリングや対話を通して、地域産業や地域経済のあり方を研究している。著書に、超高齢社会の自立と経済について論じた『創造的地域社会』(新評論)などがある。