ジョシコウセイノウラシャカイ
2014年8月7日発売
定価:836円(税込み)
ISBN 978-4-334-03814-4
光文社新書
判型:新書判ソフト
女子高生の裏社会「関係性の貧困」に生きる少女たち
児童買春や犯罪の温床になるような仕事に就く少女たちについて、「特別な事情を抱えた子どもが働いている」とイメージする人は少なくないだろう。しかし、今、家庭や学校に何らかの問題を抱えているわけでなく、家族との仲も学校での成績もよく、将来の夢もあって受験を控えているような「普通の」女子高生が、「JK リフレ」や「JK お散歩」の現場に入り込んできている。
「JK産業」で働く少女たちの身に何が起きているのか――。子どもたちを取り巻く危険が大人の目に触れにくい時代、私たちは何を考え、どう行動すべきか。取材した少女たちの本音から、解決策を探る。
目次
はじめに
第1章 レナ・17歳――「JKお散歩」の日常
第2章 サヤ・18歳――「JKリフレ」で働く理由
第3章 リエ・16歳――売春に行き着くまで
第4章 カオリ・18歳――社会に慣れるためのリハビリ
第5章 アヤ・16歳――家庭と学校に居場所を失う
第6章 表社会化する裏社会
第7章 少女たちのその後
おわりに
【アンケート・インタビュー調査結果】
著者紹介
仁藤夢乃(にとうゆめの)
1989年東京都生まれ。女子高校生サポートセンターColabo代表理事。中学生の頃から「渋谷ギャル」生活を送り、高校を二年で中退。ある講師との出会いをきっかけに農業、国際協力に触れ、明治学院大学に進学。在学中から、高校生に目を向けた活動を始める。2013年3月、『難民高校生』(英治出版)を出版。現在、声を上げることのできない少女たちの声を聴き、「居場所のない高校生」や「性的搾取の対象になりやすい女子高生」の問題を社会に発信するとともに「若者と社会をつなぐきっかけの場づくり」事業を展開し、少女たちの自立支援を行っている。