ベーシック・インカムニュウモン
2009年2月17日発売
定価:924円(税込み)
ISBN 978-4-334-03492-4
光文社新書
判型:新書判ソフト
ベーシック・インカム入門無条件給付の基本所得を考える
ベーシック・インカムは直接的には新しい社会保障の考え方であり、何より貧困問題の解消に一役買うことができると私は考えているけれども、本書は社会保障についての技術的なものではなく、もう少し別なものを目指している。個人の生活と社会の関係、労働とは何か、といった事柄について改めて考えてみる、そんな本のつもりである。(「はじめに」より抜粋)
近年におけるグローバリゼーションのなかで、約200年の歴史をもつ「ベーシック・インカム(基本所得)」の概念が世界的に注目を集めている。この新しい仕組みは、現代社会に何をもたらすのか。労働、ジェンダー、グローバリゼーション、所有……の問題を、あらゆる角度から捉え直す。
目次
はじめに ベーシック・インカムとは
第1章 働かざる者、食うべからず
第2章 家事労働に賃金を!
第3章 生きていることは労働だ
第4章 土地や過去の遺産は誰のものか?
第5章 人は働かなくなるか?
第6章 <南>・<緑>・プレカリテ
※ベーシック・インカムに関するQ&A
おわりに 衣食足りて……?
参考文献
著者紹介
山森亮(やまもりとおる)
1970年神奈川県生まれ。京都大学大学院経済学研究科修了。東京都立大学、ケンブリッジ大学研究員などを経て、同志社大学経済学部教員。専攻は社会政策。共著に『経済学とジェンダー』(明石書店)、『福祉国家の変貌』(東信堂)、『ポスト・リベラリズム』(ナカニシヤ出版)、『アマルティア・センの世界』(晃洋書房)などがある。ベーシック・インカムについては国際学術誌Basic Income Studiesの編集委員を務めた他、日本では雑誌「現代思想」、「VOL」、「経済セミナー」などに寄稿。