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新書|詳細

犯罪不安社会

ハンザイフアンシャカイ
2006年12月13日発売
定価:814円(税込み)
ISBN 978-4-334-03381-1
光文社新書
判型:新書判ソフト

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犯罪不安社会誰もが「不審者」?芹沢一也/著 浜井浩一/著

事実と相反する「神話」がなぜ「常識」と化したのか?
統計と思想の両面から迫る

治安悪化なんて誰が言った!?

猟奇的な少年事件や検挙率の低下などを根拠に、「安全神話の崩壊」が叫ばれ、厳罰化と監視強化が進む。しかし、統計をきちんと読み解くならば、あるいは軽微な犯罪者ばかりで老人や病人の多い刑務所を直視するならば、決して「治安悪化」とは言えないはずである。
効果のある犯罪対策を実施するには、正しい現状分析なくして、正しい解決はありえない。そのため本書はまず「『安全神話の崩壊』論の崩壊」を宣告しよう。治安悪化言説こそが「神話」なのである。

■日本はどうにかなってる?なってない?
「最近いやな事件が多いですね(中略)」「目の前の受刑者を見ていて、本当にそう思う?」(中略)「あっそうですね、そういえば、年寄りと病人や外国人ばかりで、おかしいですね」
治安の最前線にいる刑務官ですら、メディアの影響を強く受け、目の前で起きている事態との落差に気がつかないのである。それほどまでに治安悪化という「神話」が強固に刷り込まれていることに私は驚きを禁じえなかった。(中略)本書によって読者のみなさんには常識を疑ってもらいたい。
(「はじめに」より)

目次

はじめに  浜井浩一

1章 犯罪統計はどのように読むべきか  浜井浩一
高まる「犯罪不安」/スローガンばかりが目立つ/認知件数急増の理由/ストーカー事件の波紋/検挙率が急減した理由/「自転車盗」のカラクリ/警察方針に影響されにくい統計/人口動態統計から見えるもの/むしろ高齢化する少年犯罪/不安には多様なレベルがある/メディアがつくり出すコピーキャット犯罪/モラル・パニックとは何か ほか

2章 凶悪犯罪の語られ方  芹沢一也
宮崎勤から始まった/大騒ぎとなったあの部屋/饒舌な言論人たち/仕立て上げられた事件像/酒鬼薔薇事件の衝撃/議論は教育問題へ/論客・宮台真司/ダーティー・ヒーローとされる酒鬼薔薇/「普通の子」が突然キレる/一転、言葉を失う社会/犯罪被害者遺族への注目/転換点となる池田小学校事件/娯楽からセキュリティへ/宮崎勤と小林薫 ほか

3章 地域防犯活動の行き着く先  芹沢一也
事後活動から予防活動へ/背景としての新自由主義/コミュニティ崩壊というロジック/保守的なノスタルジー/被害者化する社会/「子どもを守れ」の大合唱/防犯ボランティアの急増/生きがいとしての防犯活動/あたかもサークル活動のように/環境犯罪学の普及/「割れ窓理論」とは何か/快楽と不安が共存する/他人を見たら不審者だと思え ほか

4章 厳罰化がつくり出した刑務所の現実  浜井浩一
不審者とはどんな人か/科学的根拠はあるか/過剰収容というレトリック/労働力にならない受刑者たち/老人・障害者・外国人/まるでリハビリ施設/元気な受刑者はどこにいる/外国人受刑者は「凶悪」か/高齢化する刑務所/刑務所人口が増えた理由/「事なかれ主義コンプライアンス」の蔓延/日本の罰は寛容なのか/「謝罪」とは何だったのか/恐怖と不安のサーキット ほか

おわりに  芹沢一也
参考文献

著者紹介

著者:浜井浩一
一九六〇年愛知県生まれ。龍谷大学法科大学院教授。臨床心理士。早稲田大学教育学部卒業。法務省出身。矯正施設、保護観察所勤務のほか、法務総合研究所研究官、国連犯罪司法研究所研究員等を歴任。『犯罪白書』の執筆経験あり。専門は刑事政策、犯罪学、社会調査、統計学・犯罪心理学。著書に『犯罪統計入門』『刑務所の風景』(ともに日本評論社)。

著者・芹沢一也
一九六八年東京都生まれ。京都造形芸術大学非常勤講師。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程を修了。専攻は近代日本思想史・文化史。著書に『狂気と犯罪』『ホラーハウス社会』(ともに講談社+α新書)、『〈法〉から解放される権力』(新曜社)。

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