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キシュクセイテルレスノコンラン
2008年9月9日発売
定価:776円(税込み)
ISBN 978-4-334-75165-4
古典新訳文庫
判型:文庫判ソフト
寄宿生テルレスの混乱
お金を盗んだ美少年バジーニが、同級生に罰としていじめられている。傍観していたテルレスは、ある日突然、性的衝動に襲われる……。寄宿学校を舞台に、言葉ではうまく表しきれない思春期の少年たちの、心理と意識の揺れを描いた、『特性のない男』ムージルの処女作。
著者紹介
ローベルト・ムージル[1880-1942]
オーストリアに生まれる。親の希望で士官になるつもりだったが、エンジニアになり、シュトゥットガルト工科大学の助手時代に処女作『寄宿生テルレスの混乱』を書きはじめる。哲学や実験心理学などを勉強し、司書や編集者として働き、第一次大戦に召集された後、本格的な作家活動に入る。後半生は、生活に困窮しながらも、20世紀文学の記念碑と呼ばれている、未完の大作『特性のない男』の完成に精力を傾けた。亡命先のスイスで、脳卒中のため死去。
[訳者]丘沢静也
1947年生まれ。首都大学東京教授。著書に『マンネリズムのすすめ』『からだの教養』『コンテキスト感覚』など。訳書に『変身/掟の前で 他2編』(カフカ)、『飛ぶ教室』(ケストナー)、『数の悪魔』(エンツェンスベルガー)、『鏡のなかの鏡』(エンデ)、『反哲学的断章』(ヴィトゲンシュタイン)など。