オリンピックトトウキョウカイゾウ
2018年9月14日発売
定価:880円(税込み)
ISBN 978-4-334-04372-8
光文社新書
判型:新書判ソフト
オリンピックと東京改造交通インフラから読み解く
五輪の直前には、開催都市を中心としてインフラ整備が進められることが多いが、競技会場の整備を除けば、五輪とインフラ整備には直接的な関係はない。ただ、1964年の東京五輪の前には、多くのインフラが整備された。首都高速道路(首都高)や東海道新幹線は、その代表例だ。
1964年の東京五輪に向けて進められたインフラ整備は、「都市改造」や「交通革命」とも呼べるほど大規模なものだった。五輪の大会経費(約295億円)の約32倍にあたる約9579億円が「五輪関連事業」としてインフラ整備に投じられた。(中略)
インフラ整備を進める口実として、五輪が「利用」されたのだ。(「はじめに」より)
目次
序 章 プレイバック1964年
第1章 巨大都市を生んだ都市改造史
第2章 五輪とレガシー
第3章 1940年大会・幻の五輪
第4章 1964年大会・初の五輪
第5章 2020年大会・再起の五輪
第6章 これからの東京と交通
著者紹介
川辺謙一(かわべけんいち)
交通技術ライター。1970年三重県生まれ。東北大学大学院工学研究科修了後、メーカー勤務を経て独立。高度化した技術を一般向けにわかりやすく紹介している。著書は『東京総合指令室』(交通新聞社)、『図解・首都高速の科学』『図解・新幹線運行のメカニズム』『図解・地下鉄の科学』(以上、講談社)、『東京道路奇景』、『日本の鉄道は世界で戦えるか』(以上、草思社)など多数。本書では図版も制作している。