アンダースローロン
2006年9月15日発売
定価:770円(税込み)
ISBN 978-4-334-03371-2
光文社新書
判型:新書判ソフト
アンダースロー論
なぜ、90キロのボールが打てないのか?
世界一低いから可能な常識を覆す投球論!
緩急の使い方は、見ていてわかりにくい部分があるので、話題にされにくいのかもしれません。バッターとか、本当に野球が好きな人には、その面白さ、大切さがわかるはずです。
バッターから一番見づらい、わかりにくいのは〈前後の距離感〉です。
ピッチャーの投球をバッターは正面から見ているわけですから、ボールが縦や横に変化したら、よくわかります。でも、同じ身体の使い方、同じ腕の振り方で、速いボールと遅いボールが来たら、バッターはすごくタイミングが取りにくいでしょう。(本文より)
●身体を捻らず、上体を横にしたまま真っ直ぐ移動
●前後の距離感を操ってバッターを惑わせる
●アンダースローでも手首は立てて投げる
●アンダースローは肩に負担がかかりにくい
●速球の握り方、縫い目の使い方が違う
●小さな変化球の方が打者を抑えやすい
●曲がらないカーブやスライダーが、案外打ちにくい
目次
第1章 本格派から技巧派への決断――スピードへのこだわりが消えた日
第2章 アンダースローの技術――「前後の距離感」で打者を翻弄する
第3章 勝つための工夫と実践――最高の投球をするため、実践していること
第4章 WBCで経験した世界の野球――アンダースローだから、あの場所にいられた
第5章 プロ野球・投手の葛藤――シーズンを通して続く、試行錯誤の追求
第6章 アンダースロー・渡辺俊介ができるまで――幸運な出会い、多くの恩人によっていまの僕がある
あとがき
著者紹介
著者:渡辺俊介
一九七六年栃木県生まれ。國學院栃木高校、國學院大學、新日鐵君津製鐵所を経て、二〇〇一年千葉ロッテマリーンズに入団。入団三年目よりローテーション入り。現在、球界屈指のアンダースロー投手として活躍中。二〇〇五年、過去最高の一五勝(四敗)をあげ、千葉ロッテマリーンズの日本一に貢献。プロ野球最優秀バッテリー賞受賞。二〇〇六年には、第一回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)において、日本代表チームの優勝に貢献。