TVニュースのタブー特ダネ記者が見た報道現場の内幕
共同通信社からテレビ朝日に転職。社会部・経済部の記者や「ニュースステーション」「報道ステーション」のディレクターを務めた著者が、自らの体験を基にテレビの報道現場の内情を克明に記す。
・テレビ記者はなぜ記者会見で答えのわかりきった質問をするのか?
・なぜ負傷者もいない火事や動物絡みのニュースがよく流れるのか?
・報道さえ視聴率から逃れられない
・報道現場に圧力がかかることはあるのか?
・記者ではなく、カメラマンが所属する部署が「取材部」
・局員と制作会社のスタッフの間の溝
・番組を支えているのは優秀な外部スタッフ
・政治家と癒着する政治部、まともな取材は不可能な経済部
・コネ入社の実態
目次
はじめに
第1章 通信社とは
第2章 金融証券担当
第3章 国税報道
第4章 民放報道との出合い
第5章 2つのニュース
第6章 さらば、ニュースステーション
第7章 デスク稼業の日々
第8章 国税担当への復帰
第9章 民放局の経済部
おわりに
著者紹介
田中周紀(たなかちかき)
フリージャーナリスト。1961年島根県生まれ。上智大学文学部史学科を卒業後、85年に共同通信社に入社。87年から91年まで本社金融証券部で銀行・証券・保険業界を担当。大阪支社経済部と社会部を経て、95年から97年まで本社社会部で国税当局と証券取引等監視委員会(SESC)を担当。98年から2000年までは本社社会部遊軍で経済事件を中心に取材し、数々の特ダネをものにする。同年にテレビ朝日に転職。02年から04年まで「ニュースステーション」「報道ステーション」のディレクターを務め、06年から10年まで再び国税当局とSESCを担当。著書に『国税記者』(講談社)、『飛ばし 日本企業と外資系金融の共謀』(光文社新書)ある。