「ゲンダイシャシン」ノケイフ
2022年3月17日発売
定価:1,078円(税込み)
ISBN 978-4-334-04597-5
光文社新書
判型:新書判ソフト
「現代写真」の系譜写真家たちの肉声から辿る
今日目にすることのできる写真であれば、それらはすべて「現代写真」と呼んでかまわないようにも思えます。しかしそうではなくて、ある限られた写真だけを「現代写真」と呼ぶのであれば、いったいそれらは何によってそのほかの写真たちと分け隔てられることになるのでしょう。おそらくそれは、「写真のこれまでの歴史へのまなざし」をもっているかどうかということです。
「現代写真」と呼ばれる表現を生み出してきた写真家たちのことを知れば、彼らの姿勢には必ずこのニュアンスが含まれていることに気がつくはずです。
(「はじめに」より)
目次
【第一章】土門拳と植田正治
【第二章】東松照明と森山大道
【第三章】荒木経惟と須田一政
【第四章】杉本博司とマルセル・デュシャン
【第五章】佐藤時啓と森村泰昌
【第六章】畠山直哉と九〇年代以降
【終 章】オルタナティブなまなざし
著者紹介
圓井義典(まるいよしのり)
1973年大阪府生まれ、東京都および群馬県在住。東京工芸大学芸術学部写真学科教授。専門は写真制作、写真表現史、写真論。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業、東京綜合写真専門学校研究科修了。展覧会に「天象(アパリシオン)」(個展、PGI、2020年)、「沖縄・プリズム 1872-2008」(グループ展、東京国立近代美術館、08年)ほか。『さあ、写真をはじめよう 写真の教科書』(共著、インプレス、16年)など、写真やアートにかかわる論文やエッセイを多数執筆。