サッカーテンチョウノセンジュツニュウモン
2022年2月17日発売
定価:1,034円(税込み)
ISBN 978-4-334-04590-6
光文社新書
判型:新書判ソフト
サッカー店長の戦術入門「ポジショナル」vs.「ストーミング」の未来
FCバルセロナにおいてヨハン・クライフが築いた「未完の大聖堂」をペップ・グアルディオラが引き継いだのが2008年。以降、2010年代を通じて現代サッカーは「異常」と呼べるほどの劇的な飛躍を遂げ、もはやそれまでとは別次元の競技になっていった。その進化を象徴する言葉が「ポジショナル(プレー)」と「ストーミング」である。ペップ、クロップ、ナーゲルスマン……。’10年代を代表する智将たちの戦いからひも解く、サッカー界の来し方と行く末。50年後のサッカーはどう変わっているのか。シンギュラリティのヒントは2011年12月、横浜国際総合競技場の夜にあった――。
目次
第1部 現代サッカーの異常な発達
第1章 ペップ・グアルディオラは現代サッカーをどう変えたのか?
第2章 「打倒ペップ」で読み解く戦術史
第2部 現代サッカーを更新する智将たち
第3章 ジョゼ・モウリーニョ ~一時代を築いた「スペース管理」~
第4章 ディエゴ・シメオネ ~新時代のモウリーニョ~
第5章 マルセロ・ビエルサ ~狂気のサッカーヲタク~
第6章 ジャン・ピエロ・ガスペリーニ ~プロビンチャの雄~
第7章 クラウディオ・ラニエリ ~時代を逆行する古典戦術~
第8章 カルロ・アンチェロッティ ~最高の調律師~
第9章 ジネディーヌ・ジダン ~名選手、名監督になるか~
第10章 ユリアン・ナーゲルスマン ~ハイブリッド型の旗手~
第3部 現代サッカーはどこへ行くのか
第11章 バロンドールからひも解く「最高の選手」
第12章 ファンタジスタとは誰のことか?
第13章 未来のサッカーを想像する
著者紹介
龍岡歩(たつおかあゆむ)
Jリーグ開幕戦に衝撃を受け、12歳から毎日ノートに戦術を記し徹底的に研究。サッカーを観る眼を鍛えるため、19歳から欧州と南米へ放浪の旅に。28歳からサッカーショップの店長を務めるとともに、ブログ『サッカー店長のつれづれなる日記』を始める。超長文の濃厚すぎる記事が評判となり、現・スポーツX社に鋭い考察を評価され入社。サッカー未経験者ながら、当時同社が経営していた藤枝MYFC(J3)の戦術分析長として4シーズン在籍。現在はJFL昇格を目指すおこしやす京都AC(関西1部)の戦術兼分析官を務める。監修に『ポジショナルフットボール教典』『組織的カオスフットボール教典』(ともにカンゼン)。