「パーセント」ガワカラナイダイガクセイ
2019年4月17日発売
定価:858円(税込み)
ISBN 978-4-334-04407-7
光文社新書
判型:新書判ソフト
「%」が分からない大学生日本の数学教育の致命的欠陥
今も昔も、小学校の算数で「元にする量」と「比べられる量」を習う。そして、元にする量を1としたときの比べられる量が0・01のとき、その割合は1%と定められる。この「%」は全世界共通の言葉で、人口、使用言語、予算に占める各種対象、食品の成分、土地の用途別面積、時間配分などの割合や変化といった様々なものを測るときに用いられ、私たちが社会を営むうえで重要な指標である。
だが、現在、日本では「『%』が分からない大学生」が増えている。そこには、日本の数学教育が抱える深刻な課題がある。長い間、現在の数学教育に危機感を抱いてきた著者が、これからの時代に必要な「学び」を問う。
目次
まえがき
第1章 深刻な問題
第2章 見直し力をチェックする
第3章 数学マークシート式問題
第4章 数学は「心」が大切
第5章 算数・数学は皆が大切にしたい教科である
第6章 算数・数学は個人差に合わせた教育を!
あとがき
著者紹介
芳沢光雄(よしざわみつお)
1953年東京都生まれ。東京理科大学理学部教授(理学研究科教授)などを経て、現在、桜美林大学リベラルアーツ学群教授(同志社大学理工学部数理システム学科講師を兼務)。理学博士。専門は数学・数学教育。国家公務員採用I種試験専門委員(判断・数的推理分野)、日本数学会評議員、日本数学教育学会理事などを歴任。著書に『論理的に考え、書く力』(光文社新書)、『新体系・高校数学の教科書(上・下)』『新体系・中学数学の教科書(上・下)』(以上、ブルーバックス<講談社>)、『算数が好きになる本』(講談社)、『ビジネス数学入門<第2版>』(日経文庫)などがある。