セカイサイコウノピアニスト
2011年8月17日発売
定価:836円(税込み)
ISBN 978-4-334-03639-3
光文社新書
判型:新書判ソフト
世界最高のピアニスト
ピアノは、誰が弾いても同じ音が出る?
ピアノを習っていたから、曲や演奏のことはよくわかる?
――それは大きな勘違い。
天才たちの音は時に常識を超え、聴く者を惑わせ、心を動かす。
世界最高のピアニストたちは、なぜ世界に愛されているのか。どこがすごいか。
技術論や奏法の説明は一切無し。ただ音に耳を澄ませ、感じ、悦び、楽しむためのクラシック評論。
20世紀以降の名ピアニストたちの演奏の、一番おいしいところ、おもしろいところを取り上げる。
「ここを聴け!」が分かる、彼らの名演CDリストつき
目次
序章 ピアニストによってこんなに演奏が変わる!
第1章 ヴァレリー・アファナシエフ――子供に聴かせてはならないピアニスト
第2章 イーヴォ・ポゴレリチ――異常な領域に突入したピアニスト
第3章 ヴィルヘルム・ケンプ――ヘタと言われ続けた名ピアニスト
第4章 ヴラディーミル・ホロヴィッツ――芸人だけれど芸術家
第5章 フリードリヒ・グルダ――奇行で知られた天才
第6章 マウリツィオ・ポリーニ――ガツンと来る蒸留酒の味
第7章 マルタ・アルゲリッチ――ピアノ界のカルメン
第8章 マリア・ジョアン・ピリス――禅僧か賢者か
第9章 クリスチャン・ツィメルマン――優等生の坊やにあらず?
第10章 マレイ・ペライア――強烈な意志の人
第11章 グレン・グールド――エクスタシーの音楽家
第12章 ファジル・サイ――国境も時代も超えるピアニスト
第13章 中国のピアニスト――対照的な新旧ふたりの音楽家
終章 それ以外の名ピアニストたち
著者紹介
許光俊(きょみつとし)
一九六五年東京都生まれ。慶應義塾大学で美学、東京都立大学でドイツ文学を学ぶ。現在、慶應義塾大学法学部教授。著書に『世界最高のクラシック』『生きていくためのクラシック』『世界最高の日本文学』(以上、光文社新書)、『痛快! クラシックの新常識』(リットーミュージック)、『これからを生き抜くために大学時代にすべきこと』『クラシックを聴け! 完全版』(以上、ポプラ社)、『問答無用のクラシック』『絶対! クラシックのキモ』(以上、青弓社)など多数。