Web光文社文庫 > 発表!ショートショート作品 入選作・優秀作


お待たせしました! 「秘密」テーマの優秀作を発表します。

まず全体の講評ですが、ほとんどの作品は読みやすい文章できちんと世界が描かれていて、かなりレベルが高い印象を受けました。中でも優秀作として残ったのは――(応募順)

「赤い土」
林 一


登場人物がすでにどういう人物か設定されていますが、これは最後に明かされた方がいいのでは。そうすると、何故その人物がその場所にいて何をさせられていたのか重ねてわかることで、オチがさらに生きてきます。短い話なのでタイトルにもこだわりたいところ!

「嘘の告白」
新屋鉄仙


最後のひとことでほくそ笑む、可愛らしい作品だと思います。会話の流れなどはもっと精査されても良いかとも思いますが、キャラクターが動いていて楽しい作品だと思います。

「ひみつの蝶」
梨子田歩未


とても雰囲気のある作品です。「秘密」というものが儚く甘美で、人によっては美しく高価なもの――魅入られた男の眼を通して、眩惑的な世界に短いながらぐいと引き込まれます。

「あなたのことは」
ひなた


夫の場合と妻の場合、それぞれが秘密を持っているけれど、すべてのコトを回しているのはやっぱり妻の方――。妻の思惑に乗せられている呑気な夫と、そうはいってもはじけて無茶はできない妻のリアルな感じが良かったです。

「宇宙の秘密」
清本一麿


大層なタイトルなのに、それは(自称?)小説家の小さな書斎の机の上で見つかる――。パッとしない主人公が自分の仕事への焦燥感と、「宇宙の秘密」を知ってしまったというギャップがなんともユニークな一遍。

「入れ子の噺家」
藤本 直


鬼籍に入った落語の名人を偲ぶインタビューがはじまり、変わり者だった師匠だけに微笑ましいエピソードも飛び出して――と途中から、ふと空気が変わり出す。このあたり絶妙ですね。最後のオチも落語らしい(笑)

「命の恩人」
月城りお


関西弁ばりばりの登場人物たちが、乗り合わせたバスという密室の中でのトラブルに右往左往。設定がコミカルながらキャラクターが良く見える作品です。動きがあって愉しく、最後のオチとしてタイトルも効いています。
以上7作品でした。
このうち「入れ子の噺家」「ひみつの蝶」を1月26日の更新日に公開したいと思います。
なお、次回の募集テーマも同日に発表します。


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