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フルエルカラダ
2020年7月18日発売
定価:1,980円(税込み)
ISBN 978-4-334-91359-5
フィクション、文芸
判型:四六判ソフト
ふるえるからだ
「彼の長い指で触られたら、たまらないだろうな」
四十歳の志津は、スーパーで見かけたアルバイトの大学生・理人に近づくため、同じスーパーでアルバイトを始める。夫であり、いとこでもある和仁は、仕事が忙しく、しばらく家に帰ってきていない。志津は愛する息子・晴一と風呂に入りながら、ふと晴一の性器に目をとめ、口に含みたい衝動にかられる。脳裏に浮かぶのは志津が中学生のころ、布団に忍び込んできた実父の姿だ。「わたしは血のつながりを持った人間としか交われないのか」と思う志津。ある日、和仁から「離婚しよう」というメッセージが届く。数日後、志津はバイト帰りの理人を待ち伏せし、強引に車の助手席に誘うが……。