コキュウスルマチ
2019年7月18日発売
定価:1,760円(税込み)
ISBN 978-4-334-91291-8
フィクション、文芸
判型:四六判ハード
呼吸する町
東大寺春子、56歳。ラクトママになって25年目のベテラン配達員。
坂口あゆみ、28歳。昼はラクトママ、夜はガールズバーで働くシングルマザー。
楽井マチコ、36歳。明るく脳天気な楽井家に嫁ぎ“ラッキーマチコ”となる。
葵、37歳。妊活7年目。新商品のラクトルWに“受胎菌”が入っているという噂を聞く。
東大寺春子、56歳。ラクトママになって25年目の朝。今日も20軒ほどの家を回り、乳酸菌飲料ラクトルを配る。老婦人にポンカンをもらったり、付き合いで化粧品を買わされたり、兎の耳を付けた謎のおじいさんにビクビクしたり。配達を終え、ラクトセンターに戻った春子を待っていたのは……。
坂口あゆみ、28歳。昼はラクトママ、夜はガールズバーで働き、娘を育てるシングルマザー。ある日、ラクトルを配達した男から、コンプレックスである頬のほくろを「可愛い」と言われドキリとする。売れない水墨画家だったその男と娘、三人で暮らすようになるが……。
4人のラクトママたちの表と裏を描く連作短編集。