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メイガドクホンニホンガヘン
2005年11月8日発売
定価:1,056円(税込み)
ISBN 978-4-334-78393-8
知恵の森文庫・未来ライブラリー
判型:文庫判ソフト
名画読本 日本画編どう味わうか
えっ、日本画ってこんなに前衛〈アバンギャルド〉だったの?
古臭い、堅苦しい、偉そうだ、とっつきにくいなどの先入観があった日本画に、ユニークな視点で新たな鑑賞術を提案する。北斎の目は高性能カメラだ。「ぼかし」の技術が鑑賞者を快感に導く。日本画は空腹の絵画である……。北斎、広重、歌麿から雪舟、等伯、光琳まで、巨匠11人の名画14点の奥義に迫る。本文カラー、解説:山下裕二
目次
はじめに
1章◎葛飾北斎「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
「青」の解禁で何がおこったか
2章◎葛飾北斎「富嶽三十六景 凱風快晴」
富士山に学ぶ日本人の大物帝王学
3章◎歌川広重「名所江戸百景 亀戸梅屋舗」
印象派が浮世絵から学んだもの
4章◎歌川広重「東海道五拾三次之内 品川」
絵で江戸の庶民生活を体験する
5章◎喜多川歌麿「姿見七人化粧」
美人画の魅惑と彫り師の職人芸
6章◎鈴木春信「縁先物語」
太平の眠りの中の江戸恋愛物語〈ラブ・ストーリー〉
7章◎東洲斎写楽「三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛」
“色彩の魔術”を美味しく味わう
8章◎雪舟「慧可断臂図(えかだんぴず)」
絵の快感は「謂れ」を超越する
9章◎長谷川等伯「枯木猿猴図(こぼくえんこうず)」
時代を超える気迫の前衛表現〈アヴァンギャルド〉
10章◎長谷川等伯「松林図屏風」
「間」の中に何を隠し描いたのか
11章◎尾形光琳「紅白梅図屏風」
「デザイン」なくして日本画はない
12章◎俵屋宗達「風神・雷神図屏風」
脳内電蓄風のサウンドを楽しむ
13章◎与謝蕪村「鴉図」
文人画の魅力はどこにあるか
14章◎円山応挙「藤花図屏風」
絵筆の冒険度に絶対値はない
文庫版あとがき
解説 素人のプロ、あるいはプロの素人――赤瀬川さんと日本美術 山下裕二