ジンセイハココロノモチカタデカエラレル?
2024年9月19日発売
定価:1,100円(税込み)
ISBN 978-4-334-10422-1
光文社新書
判型:新書判ソフト
人生は心の持ち方で変えられる?<自己啓発文化>の深層を解く
頑張らず、上を目指さず、モノも求めない――。近年、能力と地位の向上を目指す従来型の自己啓発に逆行するような、そんな「意識低い系」の啓発書で数々のベストセラーが生まれている。とはいえそれは、一時的な、単なる逆張りから生まれた潮流ではない。自足によって主観的幸福を追求する「引き算型」は、社会的成功を目指す「足し算型」と同じく長い歴史をもった、自己啓発の本義に適った志向でもある。
本書は、「コスパのよい人生」や「ミニマリズム」、あるいはスピリチュアル・ブームの骨子である「気づきの論理」など、引き算型自己啓発の潮流をその核心とともに分析するほか、資本主義社会で要請され続ける自己啓発それ自体の歴史を紐解く。「より良い人生を切り拓こうとする思想」に、日本人は何を求めてきたのか。
目次
【I】 現在 引き算型自己啓発
第1章 なぜひろゆきブームなのか
第2章 お部屋から革命を起こす
【II】 過去 足し算型自己啓発
第3章 それはアメリカ建国の父から始まった
第4章 中村天風から松下幸之助へ
第5章 通俗道徳という「見えない宗教」
【III】 未来 終わりなき自己啓発
第6章 『自助論』――150年の誤読
第7章 終わりなき「自分磨き」へようこそ
第8章 幸福度競争社会