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2021年11月18日発売
定価:1,034円(税込み)
ISBN 978-4-334-04574-6
光文社新書
判型:新書判ソフト
毛生命と進化の立役者
私たちは、実に多くの生き物や自然、それらが作り出す環境に依存して生きています。そして、その生き物や自然はミクロの世界で支えられているのです。本書で伝える細胞の毛は、そんなミクロの世界が地球環境を育んでいることを知るきっかけを与えてくれます。このナノサイズの毛がどのような機能を持っているか、どのような構造をしていて、どのようなメカニズムで動くのか。また、この細胞の毛が生物の進化にいかに深く関わってきたのか。それらを知れば、きっと驚かずにはいられないでしょう。
(「はじめに」より)
目次
【第1章】孤独な戦士「精子」
【第2章】体内の毛なしに生きられない
【第3章】毛のルーツは生命のルーツ
【第4章】美しいナノ構造のひみつ
【第5章】波打つ仕組み
【第6章】細胞の毛は環境問題につながっている
著者紹介
稲葉一男(いなばかずお)
1962年、山梨県生まれ。筑波大学下田臨海実験センター教授。静岡大学理学部生物学科卒業。東京大学大学院理学系研究科相関理化学専攻修了。理学博士。東京大学助手、東北大学助教授を経て現職。30年以上、三つのマリンステーションで研究・教育に従事。マリンステーションの国際連携にも長年取り組む。専門は細胞生物学、生殖生物学、海洋生物学。趣味は釣り、自然・天体観察、写真撮影、山菜採り、料理など。共編著に『Japanese Marine Life -A Practical Training Guide in Marine Biology』(Springer)などがある。