ニュースノミライ
2021年8月18日発売
定価:946円(税込み)
ISBN 978-4-334-04559-3
光文社新書
判型:新書判ソフト
ニュースの未来
テレビは視聴者離れを憂い、綺羅星のようなライターを生み出してきたいくつもの雑誌が歴史的な使命を終えて、休刊という道を選びました。ニュースは金がかかる、という理由で潤沢な取材費を出せる媒体も減ってきていることは間違いありません。ニュースをめぐる環境は悪くなっていくばかり……と誰もが思っています。
本当に希望はないのでしょうか。
問題は常に混同されています。マスメディア企業あるいは産業の問題と、個人の問題は重なるところがあったとしても、本質的には別のものです。マスメディアが今の規模で残れるかどうかと、自分のキャリアをどう描くかは別の問題であるにもかかわらず、経営者ではない若手まで会社の経営問題ばかり語って悲観している。これでは、未来は切り開けません。
(「はじめに」より)
目次
はじめに
第1章 ノーベル文学賞作家とフェイクニュース
第2章 インターネット時代のニュースとは何か
第3章 「良いニュース」の五大要素
第4章 新しい記者になるための条件
第5章 インターネットメディアの新しさと難しさ
第6章 ニュースと出版文化の相性
第7章 「良いニュース」を創るために
終 章 ニュースの未来
おわりに
著者紹介
石戸諭(いしどさとる)
1984年、東京都生まれ。ノンフィクションライター。立命館大学法学部卒業後、2006年に毎日新聞社に入社し、2016年にBuzzFeedJapanに移籍。2018年に独立してフリーランスのライターに。2020年に「ニューズウィーク日本版」の特集「百田尚樹現象」で「第26回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞」、2021年に「文藝春秋」掲載のレポートで「PEPジャーナリズム大賞」を受賞。週刊誌から文芸誌、インターネットまで多彩なメディアへの寄稿に加え、フジテレビ、朝日放送などへのテレビ出演と幅広く活躍中。著書に、『リスクと生きる、死者と生きる』(亜紀書房)、『ルポ 百田尚樹現象 愛国ポピュリズムの現在地』(小学館)。