シヌマデカンデタベル
2021年2月17日発売
定価:924円(税込み)
ISBN 978-4-334-04523-4
光文社新書
判型:新書判ソフト
死ぬまで噛んで食べる誤嚥性肺炎を防ぐ12の鉄則
誤嚥しないために大切なのは、歯と歯が「噛み合うこと」だった
私たちが何かを飲み込む動作とは、精妙な反射運動の連続なのですが、その発端が「歯と歯を噛み合わせること」です。試しに、意識をしながら唾を飲んでいただくと、よくわかります。私たちはまず口を閉じ、奥歯を軽く噛み合わせて、顎を固定します。その後、舌が上顎に向かって上がり、それに伴い舌骨と喉頭が前上方に上がり、気管に蓋がされ食堂が開くのです。歯がまったくないと、この一連の動きがうまくいかず、誤嚥が増えます。
さらに、誤嚥性肺炎は、飲食ではなく、寝ている間の唾液の誤嚥が主な原因であり、これを防ぐには、口腔機能を上げることと、寝る前に口の細菌を減らすこと、入れ歯の方の場合は、寝る前にキレイにした入れ歯を入れることが大切だとわかってきました。(本文を一部改変)
目次
はじめに あなたは「死ぬまで噛んで食べたい」ですか?
第1章 「死ぬまで噛んで食べる」ための12の鉄則
第2章 「死ぬまで噛んで食べる」ための基本“口腔ケア”とは?
第3章 「死ぬまで噛んで食べる」に必要なのは、
口腔ケアだけじゃなかった!
第4章 「死ぬまで噛んで食べる」ために、今日からできること
あとがき
著者紹介
五島朋幸(ごとうともゆき)
1965年広島県生まれ。日本歯科大学卒業。博士(歯学)。歯科医師、ふれあい歯科ごとう代表。新宿食支援研究会代表。株式会社WinWin代表取締役。日本歯科大学附属病院口腔リハビリテーション科臨床准教授。東京医科歯科大学、慶応大学非常勤講師。1997年より訪問歯科診療に積極的に取り組み、2003年ふれあい歯科ごとうを開設。地域ケアを自身のテーマとし、クリニックを拠点にさまざまな試みを行い、理想のケアのかたちを追求している。2003年よりラジオ番組『ドクターごとうの熱血訪問クリニック』パーソナリティーも務める。著書に『愛は自転車に乗って』『訪問歯科ドクターごとう1』(以上、大隅書店)、共著に『口腔ケア〇と×』(中央法規出版)、『食べること生きること』(監修、北隆館)など多数。