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セイギヲフリカザス「キョクタンナヒト」ノショウタイ
2020年9月17日発売
定価:836円(税込み)
ISBN 978-4-334-04495-4
光文社新書
判型:新書判ソフト
正義を振りかざす「極端な人」の正体
最も炎上を巨大に、深刻なものにするのは、ネットメディアでなければまとめサイトでもない。実は、テレビなどのマスメディアなのである。
ここに興味深い研究結果がある。帝京大学准教授の吉野ヒロ子しによる炎上認知経路に関する分析の結果、炎上を知る経路として最も多かったのはテレビのバラエティ番組(58.8%)だったのだ。一方、ツイッターは23.2%にとどまっている。
つまり、炎上とはネット上の現象にもかかわらず、実際にはマスメディアが最も広く拡散させて「極端な人」に情報を届けているということがいえる。さらに、マスメディアは、炎上したことを取り上げてより厳しく追及する役割も果たしている。 (本文より)
目次
はじめに
第1章 ネットに「極端な人」があふれる理由
第2章 ネットだけでない「極端な人」
第3章 「極端な人」の正体
第4章 「極端な人」が力を持つ社会でどう対処するか
第5章 「極端な人」にならないための5箇条
あとがき
著者紹介
山口真一(やまぐちしんいち)
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授。1986年生まれ。博士(経済学)。専門は計量経済学。研究分野は、ネットメディア論、情報経済論、プラットフォーム戦略など。「あさイチ」「クローズアップ現代+」(NHK)や「日本経済新聞」をはじめ、メディアにも多数出演・掲載。組織学会高宮賞、情報通信学会論文賞、電気通信普及財団賞、紀伊國屋じぶん大賞(23位)を受賞。主な著作に『なぜ、それは儲かるのか』(草思社)、『炎上とクチコミの経済学』(朝日新聞出版)、『ネット炎上の研究』(共著、勁草書房)などがある。他に、東京大学客員連携研究院、日本リスクコミュニケーション協会理事、海洋研究開発機構アドバイザーなどを務める。