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ニホンノエイガサンギョウヲコロスクールジャパンマネー
2020年5月20日発売
定価:1,320円(税込み)
ISBN 978-4-334-04448-0
光文社新書
判型:新書判ソフト
日本の映画産業を殺すクールジャパンマネー経産官僚の暴走と歪められる公文書管理
「日本再生のカギ」「成長戦略の柱」などと叫ばれ、国を挙げて推進されてきたクールジャパン政策。映画産業に関しては「ハリウッドで日本映画を作る」と気炎が上がっていた。
ところが、実際は全く成果を上げられないどころか数十~数百億円の赤字を垂れ流す、壊滅的な状況となっている。
巨匠ヴィム・ヴェンダース監督からの言葉をきっかけにクールジャパン政策の問題点を長年追いかけてきた映画プロデューサーが、すべての元凶である経済産業省の不正や非常識を徹底的に暴くとともに、世界各国の成功例を基にした、クリエイター支援のあるべき姿を考える。
目次
はじめに
第1章 株式会社ANEWと消えた22億円
第2章 ブラックボックスと化す官民ファンド
第3章 映画ビジネスの常識
第4章 官製映画会社構想のそもそもの過ち
第5章 無責任すぎる経産省の総括
第6章 クールジャパン機構の迷走
第7章 カンヌ映画祭と疑惑のクールジャパン補助金
第8章 J-LOPの不都合な真実
第9章 プロダクション・インセンティブ
おわりに
著者紹介
ヒロ・マスダ
2001年、単身ニューヨークに渡る。元アメリカ俳優組合(SAG-AFTRA)会員。帰国後、合同会社 Ichigo Ichie Films を設立し代表を務める。09年、全編ニューヨークロケの長編映画『ホテルチェルシー』(Hotel Chelsea)を企画、脚本、プロデュース。その後、現在に至るまで様々な国際共同製作の映画企画開発や日本の映画企画開発コンサルタント業務に携わる傍ら、アメリカ児童文学の映画化権を取得し自社IPの開発も行う。
「文藝春秋オピニオン 2019年の論点100」「週刊ダイヤモンド」「プレジデント」「Wedge」に映画産業政策に関する記事を寄稿。本書が初の著書となる。