パパカツノシャカイガク
2018年10月17日発売
定価:858円(税込み)
ISBN 978-4-334-04378-0
光文社新書
判型:新書判ソフト
パパ活の社会学援助交際、愛人契約と何が違う?
女性が年上の男性とデートをして、見返りに金銭的な援助を受ける「パパ活」が広がりを見せている。何が彼女ら彼らをパパ活に駆り立てるのか?パパ活に関わる女性・男性へのインタビューを敢行し、交わされる金額、年齢・職種、主戦場である交際クラブについてなど、生の情報を掲載。そこから見えたのは、複雑化・多様化した現代の価値観を最も強く映し出す鏡としてのパパ活の姿である。既存の制度や規範、世間体 ―― 社会の衣を脱いだ先にある「生の人間関係」のリアルとは? 多様性が賛美されているにもかかわらず、価値観の異なる他者に対する不寛容と排除の圧力が強まりつつある社会は、刻々と変化していくこうした新たな人間関係の在り方を許容できるのか? 自由恋愛の最果ての地、「父なき時代」の現在を描き出す。
目次
はじめに
第1章 私、パパ活でやっと普通に生きられる
第2章 パパ活は専業にできるか?
第3章 失われた愛を求めて
第4章 恋人でも、妻でも、愛人でもない関係を
第5章 男、パパ活の合理化を図る
第6章 パパ活の生まれた場所
第7章 人生をパパ活でデザインしていく
終章 パパ活は自由恋愛のユートピアか?
あとがき
著者紹介
坂爪真吾(さかつめしんご)
1981年新潟市生まれ。一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。東京大学文学部卒。新しい「性の公共」をつくるという理念の下、重度身体障がい者に対する射精介助サービス、風俗店で働く女性のための無料生活・法律相談事業「風テラス」など、社会的な切り口で現代の性問題の解決に取り組んでいる。2014年社会貢献者表彰。著書に『はじめての不倫学』『誰も教えてくれない 大人の性の作法』(以上、光文社新書)、『セックスと障害者』(イースト新書)、『性風俗のいびつな現場』(ちくま新書)、『孤独とセックス』(扶桑社新書)など多数。