オキョウノヒミツ
2015年11月17日発売
定価:814円(税込み)
ISBN 978-4-334-03888-5
光文社新書
判型:新書判ソフト
お経のひみつ
お経はスキャンダラスな文書であるともいえる。お経に説かれたことを信じる人間が生まれ、それが具体的な行動に発展すれば、社会とぶつかることもある。既存の信仰と衝突することもある。お経には、そうした面があることを忘れてはならないのである。――本文より
お経はさっぱりわからない。お葬式や法事の時にお坊さんが唱えてはいるが、大半の人にとっては意味不明のBGMになっているだろう。しかし、お経には仏教のエッセンスが詰まっている。本書では、『般若心経』『法華経』『観音経』『浄土三部経』『理趣経』という5つのお経の意味と背景を丁寧に解説する。お経を知れば、仏教がわかる。仏教を知れば、日本やアジアが見えてくる。人気宗教学者によるまったく新しい仏教入門書。
目次
第一のひみつ お経とは何なのか
第二のひみつ 『般若心経』から仏教の歴史が見えてくる
第三のひみつ 「諸経の王」としての『法華経』
第四のひみつ 観音信仰を支える『観音経』
第五のひみつ 「浄土三部経」と念仏信仰
第六のひみつ 『理趣経』に説かれた密教の世界
第七のひみつ お葬式ではどんなお経が読まれるのか
著者紹介
島田裕巳(しまだひろみ)
作家・宗教学者・東京女子大学非常勤講師。1953年東京都生まれ。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究課博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任。『創価学会』(新潮新書)、『世界はこのままイスラーム化するのか』(中田考氏との共著)『日本の10大新宗教』『葬式は、要らない』(以上、幻冬舎新書)、『戦後日本の宗教史 天皇制・祖先崇拝・新宗教』(筑摩選書)などベストセラー多数。