テツドウガイシャハヤヤコシイ
2012年5月17日発売
定価:858円(税込み)
ISBN 978-4-334-03687-4
光文社新書
判型:新書判ソフト
鉄道会社はややこしい
鉄道会社どうしは、車両・線路・駅を貸し借りしている
たとえばJR中央線と地下鉄東西線、東急線と地下鉄日比谷線、小田急線と地下鉄千代田線、阪急線と地下鉄堺筋線、近鉄線と地下鉄烏丸線……これらは相互に直通運転を行っており、いつもは何気なく乗っていて気がつかなくても、
よく観察すると様相は複雑怪奇であるとともに、見事な連携プレーを披露している! 実は相互直通の鉄道会社の間では、車両を貸し借りしていて、それらの使用料は清算しなければならなかったりする。本書では、そういった裏のカラクリを一挙公開! 写真もふんだんに掲載し、読んで楽しい、電車に乗ってみたくなる一冊。
目次
序 幕 東青森駅の変なゴミ箱~「はしがき」にかえて
第一幕 複雑だが巧みなる直通運転
一 地下鉄絡みの相互直通運転に見る奇妙な現象
二 直通運転はなぜ生れたのか
第二幕 規則だらけの直通運転
一 直通運転の掟
二 直通運転から生まれる切っても切れぬ仲
第三幕 政治が複雑にさせる鉄道会社間の関係
一 JR旅客鉄道各社の関係
二 似て非なる直通運転と線路の共用
三 さらに政治がややこしくする鉄道会社間の関係
第四章 鉄道会社間の駅共同使用の妙
一 ひとつの駅に2社以上が同居する共同使用駅
二 共同使用駅のタイプ別分類
三 他社の業務にも精を出す共同使用駅の駅員
著者紹介
所澤秀樹(しょざわひでき)
交通史・文化研究家、旅行作家。1960年東京都生まれ。神戸市在住。重電機器設計、輸出事務、広告宣伝、市場調査、ビデオソフト製作、債権管理、医療事務研究会運営等の職を経て、旅、鉄道を中心とした文筆稼業に専念。中学期より一人旅で諸国を巡り、浮世の表裏を見据える眼を養う。宵越しの金は持たず、地方の歓楽街には目がないという側面を持つ。著書は『鉄道地図は謎だらけ』『日本の鉄道 乗り換え・乗り継ぎの達人』(以上、光文社新書)、『旅がもっと楽しくなる 駅名おもしろ話』(光文社知恵の森文庫)、『鉄道を愉しむ鈍行の旅』(ベスト新書)、『鉄道の基礎知識』『国鉄の基礎知識』(以上、創元社)、『時刻表タイムトラベル』(ちくま新書)、『鉄道地図 残念な歴史』(ちくま文庫)など多数。