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新書|詳細

官邸から見た原発事故の真実

カンテイカラミタゲンパツジコノシンジツ
2012年1月17日発売
定価:858円(税込み)
ISBN 978-4-334-03661-4
光文社新書
判型:新書判ソフト

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官邸から見た原発事故の真実これから始まる真の危機田坂広志/著

福島原発事故は、どこまで深刻な事態に陥っていたのか?
「冷温停止」の年内前倒しで一段落なのか?
「汚染水処理」の順調な進捗で問題解決なのか?
「原子力の安全性」とは技術の問題なのか?
SPEEDIの活用、環境モニタリングの実施はなぜ遅れたのか?
なぜ、浜岡原発の停止要請をしなくてはならなかったのか?
なぜ、玄海原発の再稼働をなぜ安易に認めるべきではないのか?
――原子力の専門家であり、内閣官房参与として原発事故対策に取り組んできた著者が語る、緊急事態で直面した現実と極限状況の判断。緊急出版!

目次


はじめに

第一部 官邸から見た原発事故の真実                          13

福島原発事故が開いた「パンドラの箱」 14/原発事故、現在の「最大のリスク」は何か 20/「首都圏三千万人の避難」という最悪シナリオ 23/三月一五日東京駅の異様な光景 26/アメリカが首都圏避難を勧告しなかった理由 28/「幸運」に恵まれた福島原発事故 31/「冷温停止状態」の達成は入口に過ぎない 33/「安全」を語ることの自己催眠 36/楽観的空気が生み出す「最悪の問題」 38/「国民からの信頼」を回復できない理由 42/「身」を正し、「先」を読む 44/「汚染水処理」が生み出す新たな難問 46/原子力発電が背負う「宿命的問題」 49/原子力が軽視してきた「アキレス腱」 51/「絶対安全な原発」でも解決しない問題 53/放射性廃棄物問題の本質は何か 55/証明できない「十万年後の安全」 57/「技術」を超えた廃棄物の問題 59/国民の判断を仰ぐための「絶対的条件」 62/「原子力反対派」も直面する難問 63/政府が答えるべき「国民の七つの疑問」 65

第二部 政府が答えるべき「国民の七つの疑問」                     69

第一の疑問 原子力発電所の安全性への疑問   70
「最高水準の安全性」という言葉の誤解 70/原子力の「安全思想」の落し穴 75/人的、組織的、制度的、文化的要因こそが原因 79/SPEEDIと環境モニタリングが遅れた理由 80/行政機構の「組織的無責任」 85/日本と全く違うアメリカの規制文化 87/省みるべき「経済優先の思想」 93/国民が納得しない「玄海原発の再稼働」 96/「暫定的な解決策」としてのストレステスト 99/「原子力安全庁」に問われるもの 101/国民の不信を増長する諸問題 104/「地元の了解」から「国民の納得」へ 106/浜岡原発が突き付けた「究極の問題」 108/「確率論的安全評価」の限界 110/「千年に一度」という言葉の怖さ 113/「確率値の恣意的評価」という落し穴 115/原子力の「最高水準の安全性」を実現するとは 118/「行政改革の突破口」でもある原子力の改革 120

第二の疑問 使用済み燃料の長期保管への疑問  122
「原発」の安全性とは「原子炉」の安全性のことか 122/「剥き出しの炉心」となる燃料プール 124/福島原発の「現在の潜在リスク」 126/「過去の常識」が通用しない災害 128/全国に飛び火する「燃料プール問題」 131/考えたくなかったシナリオ 133/燃料プールが直面する「次なる問題」 135/行き場の無い「使用済み燃料」 137/再処理工場の先に待ち受ける問題 139

第三の疑問 放射性廃棄物の最終処分への疑問  142
「煮ても焼いても」減らない放射能 142/「処分場選定」が必ず突き当たる社会心理 145/「中間貯蔵」というモラトリアム 147/NIMBYからNOPEへ 148/日本で広がるNIMBY心理 150/突如「現在の問題」になった高レベル廃棄物 153/「廃炉」という概念を超えた福島原発 156/前例と経験が皆無の「福島廃炉計画」 159

第四の疑問 核燃料サイクルの実現性への疑問  162
「蜃気楼計画」と揶揄される核燃料サイクル 162/「信頼」を失う「透明性の欠如」 164/「二つの問題」を分けるべき高速増殖炉計画 166/福島原発事故によって消えた地層処分の可能性 169

第五の疑問 環境中放射能の長期的影響への疑問  172
「直ちに影響はない」という言葉の社会心理 172/「除染」で放射能は無くならない 177/すべての環境は「除染」できない 179/「除染」は効果が分からない 180/「除染」を行う本当の理由 182/「精神的な被害」も「健康被害」 184/リスク・マネジメントへの「皮肉な批判」 186/「土壌汚染」の先に来る「生態系汚染」 189/理解されていない「モニタリングの思想」 190

第六の疑問 社会心理的な影響への疑問  192
最大のリスクは「社会心理的リスク」 192/「国民の知る権利」と「情報公開の原則」 194/なぜ放射能は社会心理的影響が大きいのか 196/原子力に携わる人間の「矜持」 199/「信頼」を失うほど増える「社会心理的リスク」 201/「社会心理的コスト」への跳ね返り 203/原子力が考慮しなかった「社会的費用」 206

第七の疑問 原子力発電のコストへの疑問  210
増大する原子力発電のコスト 210/除外されてきた原子力発電のコスト 211/算入ではなく考慮するべき「目に見えないコスト」 213

第三部 新たなエネルギー社会と参加型民主主義                    217

「脱原発依存」のビジョンと政策 218/「政策」ではなく「現実」となる脱原発依存 220/TMI事故が止めた新増設 222/計画的・段階的・脱原発依存の意味 225/「現実的な選択肢」を広げることが政府の義務 227/現実的な選択肢を広げる「四つの挑戦」 230/「国民の選択」という言葉の欺瞞 233/二〇二一年三月一一日の「国民投票」 235/オープン懇談会がめざした「国民に開かれた官邸」 237/「観客型民主主義」から「参加型民主主義」へ 240/東日本大震災で芽生えた「国民の参加意識」 244/「参加型エネルギー」としての自然エネルギー 246/「政府と国民の対話」の新たなスタイル 248/五か月と五日の官邸で見た「現実」 250

謝 辞  258


著者紹介

田坂広志(たさかひろし)
一九五一年生まれ。七四年東京大学工学部原子力工学科卒業、同大医学部放射線健康管理教室研究生。八一年東京大学大学院工学系研究科原子力工学専門課程修了。工学博士(核燃料サイクルの環境安全研究)。同年三菱金属(現三菱マテリアル)入社、原子力事業部主任技師に。青森県六ヶ所村核燃料サイクル施設安全審査プロジェクト、動力炉・核燃料開発事業団高レベル放射性廃棄物処理・処分プロジェクトに参画。原子力委員会専門部会委員も務める。二〇一一年三月二九日~九月二日、内閣官房参与として原発事故対策、原子力行政改革、原子力政策転換に取り組む。多摩大学大学院教授。シンクタンク、ソフィアバンク代表。

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