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ピーシーエンカクソウサジケン
2017年5月16日発売
定価:2,640円(税込み)
ISBN 978-4-334-97905-8
ノンフィクション、学芸
判型:四六判ハード
PC遠隔操作事件
取材を重ねるうちに、この事件にはもう一つ重要なテーマが潜んでいることを痛感するようになった。それはこの事件の犯人であり、すべての騒動の原因を作った片山祐輔という青年が、なぜこのような事件を起こす必要があったのかという疑問に、何らかの形で答えることだった。
仕事もプライベートも充実した、一見リア充に見える青年が、なぜ一銭にもならないこのような事件を引き起こさなければならなかったのか。コンピュータ・セキュリティや刑事司法の問題も重要だが、この事件の「なぜ」に踏み込むことのないままこの事件を総括することはできないと、取材を重ねるうちに筆者は痛感するようになった。
(「はじめに」より抜粋)
著者紹介
神保哲生(じんぼう てつお)
ジャーナリスト/「ビデオニュース・ドットコム」代表。1961年、東京生まれ。国際基督教大学卒。コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。AP通信などアメリカ報道機関の記者を経て1994年独立。以来、フリーのビデオジャーナリストとして日米を中心とする世界各国の放送局向けに映像リポートやドキュメンタリーを多数提供。2000年、日本初のニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を設立し代表に就任。著書に、『ビデオジャーナリズム』(明石書店)、『ツバル―地球温暖化に沈む国』(春秋社)など、共著に増税は誰のためか <神保・宮台マル激トーク・オン・デマンド Vol.9>(扶桑社)など、訳書に『食の終焉』(ポール・ロバーツ著、ダイヤモンド社)などがある。