ザンギョウゼイ
2015年8月17日発売
定価:1,760円(税込み)
ISBN 978-4-334-91045-7
フィクション、文芸
判型:四六判ソフト
残業税
残業すれば会社も従業員も税金をとられる「残業税」が導入された。時間外労働は抑制され、人々の働き方、社会のありようは変わりつつある。しかし、脱税を試みる手合いは跡を絶たない――
中野税務署の残業税調査官・矢島顕央はコンビを組んでいる労働基準監督官・西川宗太郎から居酒屋「まさひろの蔵」の案件を持ちかけられた。正社員1人あたりの1ヵ月の残業は10時間に満たない。飲食業においてはたしかに少なすぎる……残業を過少に申告し、納めるべき残業税をごまかしているのか?
会社にだまされひどい状況で働かされているに違いない従業員を救いたい西川と、課すべき税をきちんと課したい矢島は、満を持して立ち入り調査に出向くのだが――。