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ゲンソウノミライ ブンカヘノフマン
2007年9月6日発売
定価:880円(税込み)
ISBN 978-4-334-75140-1
古典新訳文庫
判型:文庫判ソフト
幻想の未来/文化への不満
フロイト文明論集1
宗教とは、何か?
ヨーロッパ・キリスト教社会への絶望的な批判の書
内容 フロイトの洞察
抑圧に抵抗しようとする人間の、自己破壊的な傾向に注目しながら、宗教のはたす役割を考察し、理性の力で宗教という神経症を治療すべきだと説く表題2論文と、一神教誕生の経緯を考察する「モーセと一神教(抄)」。後期を代表するアクチュアルな3つの論文を収録。
現代のヨーロッパ社会のあり方と、キリスト教という宗教の本質についての洞察を示した本書から、晩年のフロイトのもつ苦い味と、人間にたいする透徹したまなざしが実感できる。
目次
幻想の未来
文化への不満
人間モーセと一神教(抄)
解説 中山元
年譜
訳者あとがき
著者紹介
著者:ジークムント・フロイト [1856-1939]
東欧のモラビアにユダヤ商人の長男として生まれる。幼くしてウィーンに移住。開業医として神経症の治療から始め、人間の心にある無意識や幼児の性欲などを発見、精神分析の理論を構築した。1938年、ナチスの迫害を逃れ、ロンドンに亡命。'39年、癌のため死去。主著に『夢判断』『精神分析入門』『自我とエス』など。
訳者:中山 元
1949年生まれ。哲学者、翻訳家。主著に『思考のトポス』『フーコー入門』『はじめて読むフーコー』『思考の用語辞典』『<ぼく>と世界をつなぐ哲学』ほか。訳書に『自我論集』『エロス論集』(共にフロイト)、『呪われた部分 有用性の限界』(バタイユ)、『パピエ・マシン(上・下)』(デリダ)、『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』(カント)、『責任と判断』(アレント)ほか多数。