カミヲミタイヌ
2007年4月12日発売
定価:836円(税込み)
ISBN 978-4-334-75127-2
古典新訳文庫
判型:文庫判ソフト
神を見た犬
胸を打つ幻想。美しい恐怖。[初訳短編多数!]
幻の傑作「戦艦《死》」「護送大隊襲撃」ほか、
イタリアの奇想作家ブッツァーティの代表作選集
ブッツァーティは、われわれが無意識のうちに心の奥底に抱えている心象風景を、類まれな感性でえぐりだし、容赦なく突きつける。読者は既視感を味わい、ぞくりと身を震わせる。(解説より)
物語 幻想と美に戦慄する短編集
とつぜん出現した謎の犬におびえる人々を描く表題作。老いたる山賊の首領が手下にも見放され、たった一人で戦いを挑む「護送大隊襲撃」……。
モノトーンの哀切きわまりない幻想と恐怖が横溢する、孤高の美の世界22篇。
著者紹介
著者:ディーノ・ブッツァーティ [1906-1972]
イタリアの作家。魔術的幻想文学の書き手として世界的に名高い。新聞記者としてスタートし、小説も次々と発表。社会批評、絵画製作、舞台美術などでも活躍する。代表作は、長編小説『タタール人の砂漠』、短編集『七人の使者』、童話『シチリアを征服したクマ王国の物語』など。短編集『六十物語』で、イタリア文学界最高の賞とされるストレーガ賞を受賞。
訳者:関口英子
埼玉県生まれ。大阪外国語大学イタリア語学科卒業。翻訳家。児童書から映画字幕までイタリア語の翻訳を幅広く手掛ける。主な訳書に『マルコとミルコの悪魔なんかこわくない!』『猫とともに去りぬ』(以上、ロダーリ)、『霧に消えた約束』(ペデリアーリ)、『きっと天使だよ』(ミラーニ)など。