キュウショクヒミノウ
2016年9月15日発売
定価:814円(税込み)
ISBN 978-4-334-03945-5
光文社新書
判型:新書判ソフト
給食費未納子どもの貧困と食生活格差
二〇一五年、埼玉県北本市の中学校で給食費未納が三カ月続いた場合「給食を提供しない」ことを決定したニュースが朝日新聞の第二社会面トップで報じられた。アメリカの小学校ではその前年、給食費未納を理由に生徒の昼食が目の前で取り上げられるという事件も起きている。
「保護者の責任の問題」
「払わないなら食べるな」
そう批判するのは簡単だ。
だが、そこに潜む本当の問題が見えているだろうか?
「子どもの貧困」を食という側面から考え、福祉の新しい視座を提言する。
目次
はじめに
第一章 払わないなら食べさせない?
第二章 給食費未納は子どもの貧困のシグナル
第三章 欠食児童から始まった学校給食
第四章 給食格差と食生活格差
第五章 完全給食実現後の子どもたち
第六章 子どもの食のセーフティネット
おわりに
著者紹介
鳫 咲子(がんさきこ)
上智大学法学部国際関係法学科卒業。筑波大学大学院経営・政策科学研究科修了。博士(法学)。参議院事務局でDV法改正など国会議員の立法活動のための調査に携わる。2012年から跡見学園女子大学マネジメント学部准教授(行政学)。現在は、子ども・女性の貧困等に関する調査研究を行う。著書に、『子どもの貧困と教育機会の不平等 就学援助・学校給食・母子家庭をめぐって』(明石書店)がある。