イイダノミクロ
2012年10月17日発売
定価:814円(税込み)
ISBN 978-4-334-03709-3
光文社新書
判型:新書判ソフト
飯田のミクロ新しい経済学の教科書[1]
本書はミクロ経済学に関して、大学の学部で学ぶ標準的な内容を解説しています。ミクロ経済学は直接的に現代の経済問題――増税の影響や景気対策などといったものを対象にしていないため、経済学者以外の興味・関心を集めることは少ないようです。しかしながら、経済学の価値観と思考法を身につけることを重視するならば、ミクロ経済学こそが経済学入門の一冊目にふさわしいと考えます。 (「はじめに」より)
大学の単位取得や資格試験のための従来の教科書とは一線を画し、「難しそうだけどちょっと気になる」「教養として学んでおきたい」人に最適な新しい経済学の入門書。
目次
はじめに
第1章 出発点から考える経済学
1 経済学とその思考法の思想的基礎
2 インセンティブから導かれる経済原理
3 経済学はここから始まる?
第2章 個別主体の行動原理
1 個人は予算制約の中で幸せを目指す
2 消費者理論から需要関数へ
3 企業の利潤最大化行動と供給関数
第3章 競争的な市場が望ましい理由
1 完全競争市場の効率性
2 生産経済の効率性
3 一般均衡から部分均衡へ
第4章 競争条件と企業の行動
1 不完全競争市場はなぜ問題か
2 不完全競争下の企業行動
3 経済学における競争戦略論
第5章 競争的な市場が望ましくない場合
1 公益事業のかかえる問題
2 外部性と公共財
3 情報の非対称性
4 経済学は再分配政策を語り得るか
おわりに
著者紹介
飯田泰之(いいだやすゆき)
1975年東京生まれ。エコノミスト、駒澤大学准教授、㈱シノドスマネージング・ディレクター、財務省財務総合政策研究所上席客員研究員。東京大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。著書は『経済は損得で理解しろ!』(エンターブレイン)、『ゼミナール 経済政策入門』(共著、日本経済新聞社)、『歴史が教えるマネーの理論』(ダイヤモンド社)、『ダメな議論』(ちくま新書)、『ゼロから学ぶ経済政策』(角川Oneテーマ21)、『脱貧困の経済学』(共著、ちくま文庫)など多数。