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新書|詳細

精神医療に葬られた人びと

セイシンイリョウニホウムラレタヒトビト
2011年7月15日発売
定価:924円(税込み)
ISBN 978-4-334-03632-4
光文社新書
判型:新書判ソフト

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精神医療に葬られた人びと潜入ルポ 社会的入院織田淳太郎/著

社会的入院」とは、「本来の治療目的で病院に入院しているのではなく、治療の必要がなくなったにもかかわらず、生活条件が整っていないために長期入院を続けている状態、またはその状態の患者のこと」を意味する。元々は高齢入院者を指す用語だったが、いつしか精神病院における長期入院者にその意味が転化されたという。厚生労働省の推計では、その数、七万二千人。しかし、これは各病院の主治医の主観によるもので、二十万人に及ぶのではないかという調査結果もある。ノンフィクション作家である著者が、ある精神科病院の「長期療養型」病棟への入院体験をもとに、「社会的入院」の内実を初めて明るみに出す。そこには、東京オリンピックの頃から入院していた人も――。

目次

プロローグ

1章 四十年の病院暮らし
誤診/「開放病棟」という名の「閉鎖病棟」
長期入院者は「固定資産」  /実数は二十万人以上?/異常な数の病床数/三つの要因/退院の際の減薬は必要ない/病院経営のための長期入院/精神医療の“貧困”/放置される社会的入院者

2章 三枚橋病院
精神病院の全開放と自由化  /石川信義医師/「精神病院に夜の六本木が出現!」/精神医療が抱える矛盾/「患者は死 んでも守る」
致命的な病の大半は病院で作られる  /それでも変わらない体質/医療者個々人では良心的な人もいるが……/看護計画や医療計画のない有名病院/うまく機能しない「退院促進事業」

3章 精神障害者は「危険な存在」なのか?
「治療」ではなく「隔離」という向き合い方  /ライシャワー事件/もともとなかった閉じ込めるという発想/「死刑になるより苦しい」/「精神病院の中で病者は慢性的に殺されていた」/自ら命を絶った「ライシャワー事件」の青年
「病院を一生の住処」とする心境  /日本初の共同作業所/明るみに出た精神医療の抑圧的な実態/世界のどこにもない「医療保護入院制度」/患者は研究対象/「作業療法」という名の「強制労働」/“自由”が治療の大きな一歩

4章 隔離から一転、開放化へ 
欧米における精神病者の扱い  /三つの受難の時代
日本における民間の治療場と治療形態  /助け合いの文化/水治療/文明化の証としての精神病院/近代医学によって否定された民間療法の特性/天皇制の圧力
開放化と地域移行へと舵を切った欧米  /鍵を必要としない精神病者/ヨーロッパ中で進む医療改革/国を挙げての精神病院廃絶/国の理解と財政的後押しが不可欠/数字のトリック/ロテッリの言葉/「医療観察法」の問題/22パーセントが死亡/日本は民間病院の多さと偏見がネック/初めて登場した「福祉」の文字/精神障害者への無関心さ/“障害者自立支援「阻害」法”/障害者権利条約への署名/“健常者”にも生きづらい世の中

5章 関係性の場をどう作るか
聖なる狂気/混雑する日に来る患者さん

参考文献

著者紹介

織田淳太郎(おだじゅんたろう)
1957年北海道生まれ。ノンフィクション作家。著書に『ある精神科医の試み』(中央公論新社)、『ルポ 現代のスピリチュアリズム』(宝島社新書)、『捕手論』『コーチ論』『医者にウツは治せない』『メンタル・コーチング』(以上、光文社新書)、共著に『そしてウツは消えた!』『左重心で運動能力は劇的に上がる!』(以上、宝島社新書)、『ナンバ走り』『脳を鍛える筋トレ』(以上、光文社新書)などがある。

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